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No.31有機排水処理

アンモニアを含んだ排水の処理
KCRセンター佐藤禎一
【解説者】

栗田工業株式会社KCRセンター

佐藤禎一

栗田工業/KCRセンターの佐藤です。№31の水処理教室では、「アンモニアを含んだ排水の処理」についてお話いたします。アンモニアは富栄養化の原因となる窒素化合物です。その濃度が高い場合や、排水量が多い時には生物学的処理方法が用いられます。ここでは、排水量が少ない場合や濃度が極端に低い場合に用いられる物理・化学的処理について解説いたします。

KCRセンター佐藤禎一
【解説者】
  • 栗田工業株式会社
  • KCRセンター
  • 佐藤禎一

解説

アンモニアは富栄養化の原因の一つとなる窒素化合物です。その発生源は、食品・飲料水製造排水、化学工場排水、メッキ排水、半導体部品製造排水のほか生活排水など多岐にわたります。排水量が多く、その濃度が数十~数百mg/L程度であれば、生物学的処理法が用いられます。しかし排水量が少ない場合や濃度が極端に低い場合は、塩素分解などの物理・化学的処理法が用いられます。この塩素分解処理法はアンモニア分解時の残留塩素の挙動が独特であり、ブレークポイント法とも呼ばれます。

残留塩素の量でアンモニアの分解を確認

原水中には、還元性無機物質、還元性有機物質、アンモニア性窒素など塩素を消費する物質が含まれています。また藻類など微生物も塩素を消費します。ここで下のグラフを見てください。Aは塩素要求量のない水、つまりアンモニア性窒素を含まない水、Bはアンモニア性窒素を含まないけれど塩素要求量のある水(アンモニア性窒素以外の物質の分解に塩素が必要な水)、Cはアンモニア性窒素を含む水を示しています。アンモニア性窒素を含まないA、Bは塩素を入れるにつれて残留塩素の量が増加していきます。しかしアンモニア性窒素を含むCに塩素を入れていくと、最初は添加量に伴って残留塩素が増加しますが、ある点(極大点)までくると、残留塩素がアンモニアの分解に使われて、直線的に減少し始めます。そして極小点に達すると、再び塩素の量に比例して残留塩素が直線的に増加します。この極小点を不連続点(ブレークポイント)と呼び、ここでアンモニアがすべて消費され尽くしたことが分かります。この反応は、下の式で表され、グラフの極大点までは(1)の反応、極大点を過ぎると(2)、(4)、一部(3)の反応と考えられています。

塩素分解処理法の反応

用語解説

還元性物質

酸化されやすい化合物と反応して還元反応を起こす物質または薬品。

CHECK
POINT!

  • アンモニアは、富栄養化の原因の一つとなる窒素化合物です。
  • アンモニアの含まれる排水に塩素を注入して分解・除去するのが塩素分解処理法です。

出典:よくわかる水処理技術(株式会社日本実業出版社発行)

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