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No.44有機排水

オゾンによる有機汚泥の減容化技術

KCRセンター池上徹
【解説者】

栗田工業株式会社KCRセンター

池上徹

栗田工業/KCRセンターの池上です。№44の水処理教室では、「オゾンによる有機汚泥の減容化技術」についてお話いたします。すべての生物処理では有機物の分解過程で汚泥が形成され、その一部は余剰汚泥として排出します。汚泥の処理方法の中で最も効率的な手段が酸化力の強いオゾンの利用です。余剰有機汚泥の80%以上を減容化するオゾン利用について解説します。

KCRセンター池上徹
【解説者】
  • 栗田工業株式会社
  • KCRセンター
  • 池上徹

解説

活性汚泥法や生物学的脱窒法に限らず、すべての生物処理では、有機物の分解過程で新たな菌体(汚泥)が形成され、その一部は自己分解によって液化・低分子化します。自己分解されずに処理装置内に保持し切れなくなった菌体(汚泥)は余剰汚泥として排出します。この余剰汚泥は、脱水後、埋め立て処分や焼却処理、乾燥やコンポスト処理して肥料化するなどが一般的ですが、処分費用が高騰しているため、その低減が求められています。生物処理で生じる汚泥は、菌体が生成したもので、まったく分解できない難分解物質ではなく、むしろ易分解物質だと言えます。しかし菌体の細胞壁は、炭水化物やたんぱく質、脂質による高分子の複合成分で、容易には分解されません。これを曝気槽や脱窒槽内で分解させようとした場合、非常に長期間を要し、大容量の曝気槽や脱窒槽が必要となります。そのため余剰汚泥を酸化剤や酸・アルカリなどの薬品で処理したり、高圧下で熱処理して、細胞壁などを分解・変性させる方法が考えられていますが、その中でも現在もっとも効率的な手段が酸化力の強いオゾンの利用です。オゾンを用いることで余剰有機汚泥の80%以上の減容化も可能となっています。

オゾン処理で汚泥が減溶するしくみ

オゾン処理した汚泥は容易に分解

オゾンによる汚泥の減容化処理は、沈殿槽からの返送汚泥の一部をオゾン反応塔へ移送してオゾン処理し、汚泥を完全な易分解性物質に変えることがポイントです。そしてその汚泥を曝気槽へ投入し、曝気槽内で排水処理と並行して汚泥分解を行います。またオゾン処理した汚泥を、曝気槽とは別の汚泥分解のみを行う好気性消化槽へ移送して汚泥分解を行うことも可能です。詳しくは、次項で紹介しますが、この汚泥処理専門に行う好気性消化槽は、コンパクトな構造となっています。

用語解説

コンポスト処理

有機性汚泥を有機肥料とするため、発酵させて無臭になるまで処理すること。

CHECK
POINT!

  • 余剰汚泥の低減化対策として登場したのが、オゾンによる減容化です。
  • 沈殿槽からの返送汚泥にオゾンを当てて、易分解性物質に変化させます。

出典:よくわかる水処理技術(株式会社日本実業出版社発行)

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