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No.25純水・超純水

超純水をつくるための有機物処理

KCRセンター小川晋平
【解説者】

栗田工業株式会社KCRセンター

小川晋平

栗田工業/KCRセンターの小川です。№25の水処理教室では、「超純水をつくるための有機物処理」についてお話いたします。超純水中には、微粒子や生菌、TOC(全有機炭素)、シリカなどが一定基準以下であることが求められます。特にTOCについては可能な限りゼロに近い状態まで除去するシステムが開発されています。そのTOCの処理方法について解説します。

KCRセンター小川晋平
【解説者】
  • 栗田工業株式会社
  • KCRセンター
  • 小川晋平

解説

超純水には、微粒子や生菌、TOC(全有機炭素)、シリカなどが一定基準以下であることが求められますが、とくにTOCについては、可能な限り除去するシステムが考えられています。前処理する前の工業用水中には、TOCが通常1000μg/L前後含まれますが、このうち前処理の凝集加圧浮上・ろ過処理によって、まず20~30%除去され、TOCは700~800μg/Lとなります。このろ過水中には、有機酸、フミン酸、低分子有機物などが含まれますが、一次純水システムのイオン交換樹脂純水装置によって有機酸、フミン酸の大部分は取り除かれます。また極低分子の揮発性有機物もイオン交換脱塩方式の真空脱気塔で揮散除去され、イオン交換純水装置出口で100μg/L以下になります。そして残留した低分子有機物と処理できなかった有機物の一部は、やはり一次純水システムのRO膜[逆浸透膜]で処理されて、最終的なTOCは10~50μg/Lにまで減少することになります。

最終処理でTOCは限りなくゼロに

こうした前処理や一次純水システムでTOCは分子量30~50程度の極低分子有機物が主体となるため、次のサブシステムでは、これらに紫外線(UV)を照射することで酸化分解が可能となります。ここではまず水へのUV照射により、水の中に酸化力の強い物質(OHラジカル)が生成され、これが有機物を有機酸とCO2に酸化分解します。そしてこれらは、次工程のアニオン交換樹脂で除去されます。最終的にごく微量の有機物だけが超純水に残りますが、最新の超純水製造システムにおいてはTOCが2μg/L以下となります。このように超純水製造システムでは、工業用水に含まれる数千にも及ぶ有機物をその特性に応じて処理できるようにシステムを構成しています。

有機物処理の順番

用語解説

真空脱気塔

塔内を真空にすることにより、水中の溶存ガス(酸素ガス、窒素ガス、炭酸ガスなど)を除去(脱気)する装置。

CHECK
POINT!

  • 超純水には、有機物が一定基準以下であることが求められます。
  • 最新の超純水製造では、TOC2μg/L以下を実現しています。

出典:よくわかる水処理技術(株式会社日本実業出版社発行)

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