(1) ボイラの場合
原水水質が悪化すると溶解しているスケール成分濃度も高まるので、ボイラ内でスケールが発生する危険性が高まります。これを未然に防ぐには、主に3つの方法があります。
1)逆浸透(RO)膜でスケール成分などを除去する。
2)薬品でスケールの生成を防止する。
3)上記の組み合わせ
詳しくはこちら 給水水質が悪いボイラを省エネ運転したい
また、スケールを発生させないボイラ薬品の詳細についてはこちら
スケール分散・除去のダブル効果「ドリームポリマー配合のボイラ水処理薬品」
(2)冷却塔の場合
渇水で冷却塔への補給水水質が悪化するとスケール成分濃度も上がるので、コンプレッサーなどの熱交換器内でスケールが発生する危険性があります。これを回避する方法を2つご紹介します。
1)水質監視サービスと水質制御
まずお勧めなのが、冷却水向け監視サービス、S.sensing Optiと、冷却水用薬品による水質制御です。刻々と変わる冷却水水質を監視しながら、自動で適正水質を維持します。
詳しくはこちら 冷却水向け監視サービスと水質制御で、工場の安定稼働に貢献
2)再生水供給サービス
次にお勧めなのが再生水供給サービスです。
これは工場排水や冷却塔ブロー水を回収・浄化し、再生水として補給水の代わりに冷却塔などへ安定した水質で供給するものです。
詳しくはこちら 再生水供給サービス
(3)純水製造装置の場合
渇水で原水の水質が悪化すると各種成分濃度が上がるので、純水装置でも問題が生じます。純水装置の形式ごとに問題点と、これを予防する方法をご紹介します。
1)薬品再生式イオン交換樹脂純水装置
・問題点その1
原水水質の悪化に気づかず「定体積」※で運転すると、薬品再生操作に入る前に生産水質が悪化する危険性があります。※採水を開始してから終了するまで通水する原水の積算体積量で純水装置の再生時期を定める運転方法
・問題点その2
酸・アルカリによる再生間隔が短くなり、運転員の方の負担が増します。また再生廃液量が増加し、廃水処理装置への負荷が増えます。再生薬品補充の手間も増えます。
・解決方法
純水装置の前段に逆浸透(RO)膜を設置し、イオン交換樹脂塔への負荷を減らします。
詳しくはこちら RO膜で純水装置を効率化「大型再生式純水装置の運転経費削減提案」
2)逆浸透(RO)膜が前段にある純水装置
・問題点
膜の濃縮水側でスケールが発生し、生産水量が低下する危険性があります。
・解決方法
クリバーターNシリーズでスケールの析出を防止します。
詳しくはこちら RO膜処理の安定化に貢献する水処理薬品を開発