相談事例 No.43

冷却水系の汚れ付着を抑制し、電力費を削減

冷却水・冷凍機

ご相談内容

夏場の電力量を削減したい

一年を通じて食品の製造を行っているのですが、夏場になると工場全体の電力量が増えて、電力費が増加します。生産量を増やしているわけではないのに、例年よりも増加しています。

また、使用できる電力量にも上限があります。このままだと、電力契約を見直す必要が出てこないか心配です。

何か、考えられる対策はないでしょうか?

業種 食品製造業
装置名 ターボ冷凍機
原水 上水
冷凍能力 200RT以上

KCRセンターからの解決策

電力量が増加する原因とは

このたびは、KCRセンターにご相談いただきありがとうございます。

 

夏場に電力量が増えているとのことですが、冷房に関わる電力量が必要以上に増えているのではないでしょうか? 特に、冷凍機の熱交換器が汚れてしまうと、無駄に電力量を消費することがあります。

 

スライム汚れの対策を行ってみてはいかがでしょうか

汚れの中でも微生物主体のスライム汚れは、硬度成分が原因のスケール汚れと比べて、冷凍機の熱交換効率に大きな影響を与えます。熱交換効率が低下した冷凍機は、エネルギーロスが大きくなってしまいます。

 

イラスト

 

クリタからは、このスライム汚れを抑制することで、電力費の無駄を削減できる「KURITA NAシリーズ」をご提案いたします。

KURITA NAシリーズの詳細についてはこちらをクリック!

 

「KURITA NAシリーズ」は、二種類の除菌成分を安定的に配合する新技術によって、スライム汚れに対して高い抑制効果を発揮します。

これまでの薬品と比べて、除菌力の強化を図っており、熱交換器へのスライム汚れ付着を抑制することができます。その結果、電力費の増加を防ぐことができます。

 

図2 スライム付着によって電力費が増加する理由

冷凍機の汚れを定量的に把握する方法

冷凍機の熱交換器にスライム等の汚れが付着すると、熱交換効率が低下します。

 

クリタには熱交換効率をモニタリングするシステムがあり、このシステムを活用することで、現状の汚れがどの程度ついているかを定量的に把握できるとともに、電力量への影響を推定することも可能になります。

 

何らかの原因で汚れが付着し、使用する電力量の増加が発生した場合、監視画面からアラームを発報し、洗浄などの対策をとることが可能になります。

ご相談いただいた結果

クリタからの提案をご採用いただき、汚れの指標であるLTD※1が1.8℃改善されました。

 

 

図3 薬品適用前後の汚れの指標の変化

 

この結果、冷凍機の夏場の電力費を58千円/月 削減することができました。CO2の排出量に関しては※2 5.4%の削減効果になります。

 

 

図4 電力費の削減結果

 

また、系内の汚れ付着を防止できたことで、洗浄作業の手間を削減することができました。夏場のオンシーズン中に冷凍機を停止、洗浄することなく連続運転することが可能になりました。

 

図5 スライム汚れの変化

 

※1 冷凍機熱交換器への汚れの付着状況把握指標はLTD(Leaving Temperature Difference)で示しています。
   LTD=冷凍機凝縮器出口温度-冷却水出口温度⇒LTDが1℃上昇すると、約3%のエネルギーロスが発生しています。

※2 電力削減量のCO2排出係数=0.516kg-CO2/kWh(電気事業低炭素社会協議会2016年度実績)を使用しています。

 

【お客様の声】

・伝熱効率をモニタリングしたところ、冷凍機で無駄に電力を消費していることがはっきりしました。
 今後は、伝熱効率を悪化させない処理を継続していきます。

・電力費の削減は、CO2排出量削減に換算できるので、工場全体の取り組みの一助になりました。

・スライム汚れが少なくなることで、清掃作業を少なくすることもできました。

 

お客様の声 イラスト

 

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