相談事例 No.41
いちごの栽培で省力化に貢献
用水・純水 純水・超純水 製造プロセスご相談内容
噴霧ノズルの閉塞を防止したい
サッカーコート4面分にもなる大型のハウスでいちごを栽培しています。
ハウス内の湿度を調整するために水道水を微細なミストにしてハウス内に噴霧していますが、噴霧ノズルの目は10数ミクロンと大変細かく、水質に起因する閉塞が起こることがあると聞いたので心配です。
噴霧ノズルは4m以上の高所に設置されており、数も数千個になります。
閉塞した場合、一つ一つ取り外してクエン酸で洗浄して再利用する必要がありますが、現在の従業員数で対応することは難しい状況です。
また、高所作業や酸洗浄作業といった危険作業が発生するため、安全性も心配です。
噴霧ノズルの閉塞を防ぐことができる良い方法はないでしょうか?
業種 | 農業 |
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原水種 | 水道水 |
KCRセンターからの解決策
噴霧ノズルの閉塞要因である不純物を除去してはいかがでしょうか。
このたびは、KCRセンターにご相談いただきありがとうございます。
噴霧ノズルの閉塞は、水道水中に含まれるカルシウム、マグネシウム、シリカ等の成分からなるスケール(水垢)や細菌に由来するスライムによって引き起こされます。
噴霧ノズルの閉塞を防止するには、水中からこれらの成分を除去することが有効です。
お客様の場合、水道水中の不純物(無機物、有機物、イオン)を除去できるRO膜(逆浸透膜)装置を導入いただくことにより、噴霧ノズルの閉塞を防止できる可能性があります。
RO膜装置なら水道水中からスケールやスライムの要因となる不純物を除去できます。
RO膜装置に使用されているRO膜は、ろ過膜の一種であり、逆浸透膜(Reverse Osmosis Membrane)の略称です。
RO膜は電子顕微鏡でも見ることのできない微細な孔を持ち、水分子のみを透過するという性質を持っています。
カルシウムイオン、マグネシウムイオン、シリカなどの不純物はRO膜を透過できないため、RO膜を用いれば不純物を効率よくろ過・分離することができます。
お客様の場合、RO膜装置により水道水中のスケール成分を除去することで、噴霧ノズルの閉塞が防げる可能性があります。
※RO膜の詳細はこちら
ご相談いただいた結果
噴霧ノズルの閉塞もなく、いちごの栽培に注力できています。
RO膜装置による水質改善の結果、噴霧ノズルの汚れや内面付着物もなく、ハウス内の湿度を安定的に保つことができています。
ノズル洗浄のために新規従業員を採用したり洗浄作業を外注化する必要もなくなりました。
【お客様の声】
大型のハウスなので、ノズルを洗浄するための人手や手間を心配していましたが助かりました。
高所作業やクエン酸洗浄作業といった不慣れで危険な作業も軽減されて良かったです。
おかげさまで、安定的にいちごを栽培できています。
今回は水質改善により噴霧ノズルの洗浄を防止できた事例をご紹介しました。
このお客様では、いちごの収量を上げる取り組みやGLOBALG.A.P認証※の取得にも当社の技術が活用され、安全・安心・安定ないちごづくりにクリタの総合ソリューションが役立っています。
※GLOBALG.A.P認証:農業生産において持続的な生産管理、生産活動を実践する企業に与えられる国際認証。
農作物に最適な環境の管理には“水”が大きく関わっています。
クリタの総合ソリューションは、農業分野など食品工場以外の場所でも“食”の安定化に貢献しています。