相談事例 No.23
水質が良いのでボイラのブロー率3%で運転中。これ以上省エネできますか(省エネ大賞受賞)
ボイラ・スチームご相談内容
純水を補給水に使っているボイラで、さらに省エネできますか?
当工場では、純水と蒸気ドレン水をボイラ給水として使用しています。
給水の水質が良いためボイラのブロー率もたった3%と少なく、省エネ対策のためこれ以上ブロー量を低減することはできません。
他に何か省エネが検討できませんか?
またはボイラの省エネ運転において何か見落とし等がないか教えてください。
業種 | 一般製造業 |
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設備 | 小型貫流ボイラ |
蒸発量 | 2.0 t/h×10台 |
給水種 | 純水+蒸気ドレン |
ブロー率 | 3%(濃縮倍数33倍) |
KCRセンターからの解決策
ボイラの中をご覧になったことがありますか?スケール付着によりボイラの熱効率が落ちている可能性があります
このたびは、KCRセンターにご相談いただきありがとうございます。
お客様はボイラ給水に純水と回収した蒸気ドレンをご利用しておられるとのこと。
補給水が純水のように良好な場合には気付きにくいのですが、実は回収して再利用する蒸気ドレン水には、熱交換器などの配管が腐食し溶出した「銅や鉄分」が含まれている可能性があります。
溶出した「銅や鉄分」は給水タンクにもどり、ボイラ内にスケールとして付着してしまいます。
見落とされがちな蒸気ドレン中の「銅と鉄」をチェックしませんか
補給水の水質と蒸気ドレンを回収しているかどうかでスケールが付着するリスクが異なります。
スケールが付くと、ボイラの熱効率が悪くなりエネルギーをロスした状態で運転を続けていくことになります。ボイラが本格的に稼働する前に、ファイバースコープで点検して現状を確認、対策を済ませておくと安心ではないでしょうか。
「スケール除去」と「付着防止」のダブル効果で省エネに貢献する「ドリームポリマー」配合薬品をご提案します
「銅や鉄」が含まれているとはいえ、蒸気ドレンを回収しないと大きなエネルギーロスになってしまいます。
そこで、これまで通り蒸気ドレンを回収しながら
1)付着したスケールを除去し
2)スケール付着を防止する
画期的なボイラ用水処理薬品「ドリームポリマー」配合薬品のご利用を提案します。
「ドリームポリマー」配合薬品を日常的に使用することで、ボイラの伝熱面を常に清浄に保つことが可能になり、結果としてボイラの熱効率が向上し、省エネルギー効果を得ることができます。
クリタはボイラの状況を把握するためのファイバースコープ診断など、各種省エネ診断メニューを用意しております。お客様の実情を把握するために、ぜひご活用ください。
※「ドリームポリマー」は第49回日化協技術賞「環境技術賞」を受賞しました
「日化協技術賞」は、優れた化学技術の開発や工業化によって化学産業ならびに経済社会の発展に寄与した事業者を表彰する制度です。「ドリームポリマー」の優れた効果が環境負荷低減に著しく効果があり、科学技術の進歩に寄与したものとして評価されました。
ご相談いただいた結果
ボイラで使用する燃料を約0.5%削減できました
【ボイラの省エネ診断を実施しました】
ファイバースコープでボイラ缶内を確認調査したところ、銅と鉄および亜鉛などの化合物が主体のスケールが0.4mm程度付着していることが判明したため、試験的に「ドリームポリマー」配合薬品での水処理を実施しました。
【「ドリームポリマー」配合薬品 試験注入の実施~結果】
1)ボイラブロー水中の銅、鉄、亜鉛濃度が上昇したことを確認
→ボイラ内のスケールが除去されたため
2)前年同期比でボイラの排ガス温度が低下
→スケール除去の効果により熱交換率が良くなり、無駄に燃料を燃やさず同じ量の蒸気をつくれるようになったため
【効果予測、ご採用まで】
試験結果により薬品費を考慮しても、約0.5%省エネ、年間約60万円コストダウンが可能であることをご提案し、全缶で採用されました。
–ボイラの省エネ診断についてはKCRセンターへお気軽にご相談ください-
電話で相談する :0120-40-7474(受付時間 9:30~17:00 ※土・日・祝日を除く)
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