相談事例 No.11
油水分離処理を高効率化したい
排水 凝集分離ご相談内容
コンパクトで薬品使用量が少ない油水分離処理装置を探しています
当工場では、乳化した油分を含む排水が1日あたり800m3程度排出されます。現在、この排水にエマルジョンブレーカーを添加し、水と油分を分離させた後、浮上装置2機(1機は自然浮上、1機は加圧浮上)で、油分・SSを除去しています。
これらの処理装置は導入後、数十年が経過していることから、このたび更新を検討しています。更新にあたっては、コンパクトで薬品使用量が少ない処理装置が望ましいです。良い処理装置があれば教えてください。
業種 | 食品製造業 |
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設備 | 排水処理設備 |
水量 | 800m3/日 |
処理対象 | 懸濁物質、油分等 |
KCRセンターからの解決策
エマルジョンブレーカーとして「クリフィックス」を使用されてはいかがでしょう
このたびはKCRセンターへご相談いただき、ありがとうございます。
ただいま伺った内容ですと、エマルジョンブレーカーとして「クリフィックス」をご採用いただくことで、装置のコンパクト化と薬品使用量の削減が図れるかもしれません。
カチオンポリマーを主成分とするクリフィックスは、乳化している油分を水と分離する効果が高いエマルジョンブレーカーとして機能します。そのため、浮上装置での油水分離効率が高くなり、これまで2機あった浮上装置を1機に省略することができるかもしれません。
また、クリフィックスは少ない添加量で高い乳化破壊効果を発揮するとともに、中性域でも効果を発揮するため、pH調整に使用する酸とアルカリの使用量も減らすこともできるかもしれません。
まずは、排水サンプルをいただき、処理効果のテストをさせていただきたいのですが、いかがでしょうか?
ご相談いただいた結果
浮上装置1機で油水分離処理が可能に
また、薬品使用コストを年間5百万円以上削減できる見込みです
その後、机上試験にてクリフィックスを採用した場合の油水分離効果を検証したところ、浮上装置1機でも従来と同等以上の処理効果が得られることが分かりました。
また酸の使用量を85%程度、アルカリの使用量を15%程度削減することにより、油水分離処理にかかる薬品使用コストを年間5百万円以上削減できることも分かりました。現在はお客さまとともに導入に向けた詳細な検討を進めています。