カーボンニュートラルを推進!新技術『微生物燃料電池』をご紹介
排水 生物処理このような問題でお悩みの企業様に最適です
- カーボンニュートラルを推進したい
- 環境対策に興味がある
- 微生物燃料電池に興味がある
- 新技術の協業(実証実験や共同研究)に興味がある
微生物燃料電池(Microbial Fuel Cell:MFC)とは?
『発電する微生物』から生まれる、次世代エネルギーの可能性
発電する微生物の存在が知られるようになったのは、1988年に米国の生物学者ケネス・H・ニ―ルソン博士が、湖の底泥から『珍しい特徴を持つ微生物』を発見したことが始まりです。これまでの研究で、同じ特性を持つ微生物が下水汚泥や水田土壌など、私たちの身近な環境にも存在することが分かってきました。
一般的な排水の好気処理で利用される微生物は、酸素を取り込んで有機物を分解し、二酸化炭素と水を排出します。発見された微生物は、酸素がなくても有機物を分解して電子を放出し、二酸化炭素と水素イオンを排出する能力があることから『発電微生物』と呼ばれています。
この発電微生物を活用して、排水処理と発電を同時に行う装置が『微生物燃料電池』です。微生物燃料電池は次世代のエネルギーとして注目されています。
クリタが得意とする水処理分野で新技術を応用、技術開発の最前線をご紹介
微生物発電セルの実規模サイズへ、スケールアップに成功しました!
微生物燃料電池の特徴に着目したクリタは、日清紡ホールディングス株式会社様と共同で、実用化に向けた微生物発電セルを開発しました。実規模サイズへのスケールアップに成功し、実証スケール(1m×45cm)では他に例をみないCOD Cr除去速度20kg/m3/d、発電量 200W/m3という世界最高レベルの性能を達成しています。数年中にCO2排出量実質ゼロの排水処理を目指して、開発を続けています。
希釈や産廃処理に回される排水は、新たな『創エネ』として期待できます
工場の排水処理設備では、一般的に排水の濃度によって好気処理をするか、嫌気処理をするか、または両方組み合わせて用いるかという判断をします。図3に示す、中~高濃度で水量の少ない範囲は、希釈して好気処理に流したり産廃処理へ回したりしていますが、『(A)微生物燃料電池』を適用することで、新たな『創エネ』として期待できます。
低~中濃度の範囲には『(B)好気処理』を、中~高濃度で水量が多い範囲には『(C) 嫌気処理』を適用する傾向にあります。
新たな価値創造のために、協力していただけるパートナーを求めています
カーボンニュートラルの実現に向けて、クリタは新技術の適用範囲拡大に取組んでいます
工場など製造現場への適用はもちろん、キャンプ場などのレジャー施設内で、トイレの排水を利用した発電による充電用電源としての利用や、飲食店など消費の場で、飲み残しドリンクを原料とした発電による再エネ電源の確保とフードロス問題の解消など、様々な環境での活用が期待できます。本技術の適用範囲を拡大し、カーボンニュートラルの実現に貢献する取組みを継続していきます。
クリタは新たな価値創造のために、協力していただけるパートナーを求めています。