渇水、猛暑のダメージを減らす水処理ソリューション
ボイラ・スチーム 冷却水・冷凍機 用水・純水 純水・超純水このような問題でお悩みの企業様に最適です
- 受水量が減ったら、井戸水で不足分を補う
→ 2.1、2.2 をご覧ください - 海水が混入し工業用水の供給を止められたことがある
→ 2.2 をご覧ください - 取水が制限されると工場に影響し困る
→ 2.3 をご覧ください - 夏後半、冷凍機の電力代が上がる、冷房が効かない
→ 3.1 をご覧ください
1.渇水、猛暑になると
渇水なら原水水質の悪化、そして原水受水量の低下、
猛暑だと冷却水使用量の増大が避けられません
毎年のように繰り返される取水制限、そして猛暑。いろいろな水処理装置にも大きく影響します。
令和元年5月7日現在、すでに8河川で取水制限が始まっています。
詳しくはこちら 令和元年度の取水制限状況(国土交通省)
また今まで、全ての都道府県で渇水が発生しています。
詳しくはこちら 昭和52年から平成7年までの渇水発生の状況(国土交通省)
次に、図1に各年の東京における猛暑日の日数を示します。1994年より増加傾向にあります。
2.渇水になると
水道水、工業用水の受け入れ水水質が悪化したり、
取水量が減らされることがあります
河川流域に降る雨が少ないと、河川水に溶け込んでくる各種成分の濃度が高くなります。一般に雨はあまり不純物を含んでいないからです。雨が少なく渇水になると、河川水などの水源水質が悪化することがあります。2019年2月に関東のお客様で、給水電気伝導率が15mS/mから70mS/mまで上がった実例もあります。
このように、河川水を水源とする浄水場の場合、渇水になるとイオンや有機物などの濃度が高くなり、当然この水を利用する工場などにも影響が出ます。
更に渇水が進むと、取水制限→給水制限となって工場などの受け入れ水量が減ります。水不足により、過去、ビール工場、製紙工場、製鉄工場などで減産を余儀なくされたことがありました。
2.1 渇水で水源を変更せざるを得ない場合
水道水から工業用水へ、更には井戸水へ変更せざるを得ない場合、
水質が悪化し、水を使う設備で問題が生じる場合があります
(1) ボイラの場合
原水水質が悪化すると溶解しているスケール成分濃度も高まるので、ボイラ内でスケールが発生する危険性が高まります。これを未然に防ぐには、主に3つの方法があります。
1)逆浸透(RO)膜でスケール成分などを除去する。
2)薬品でスケールの生成を防止する。
3)上記の組み合わせ
詳しくはこちら 給水水質が悪いボイラを省エネ運転したい
また、スケールを発生させないボイラ薬品の詳細についてはこちら
スケール分散・除去のダブル効果「ドリームポリマー配合のボイラ水処理薬品」
(2)冷却塔の場合
渇水で冷却塔への補給水水質が悪化するとスケール成分濃度も上がるので、コンプレッサーなどの熱交換器内でスケールが発生する危険性があります。これを回避する方法を2つご紹介します。
1)水質監視サービスと水質制御
まずお勧めなのが、冷却水向け監視サービス、「S.sensing Opti」と、冷却水用薬品による水質制御です。刻々と変わる冷却水水質を監視しながら、自動で適正水質を維持します。
詳しくはこちら 冷却水向け監視サービスと水質制御で、工場の安定稼働に貢献
2)再生水供給サービス
次にお勧めなのが再生水供給サービスです。
これは工場排水や冷却塔ブロー水を回収・浄化し、再生水として補給水の代わりに冷却塔などへ安定した水質で供給するものです。
詳しくはこちら 再生水供給サービス
(3)純水製造装置の場合
渇水で原水の水質が悪化すると各種成分濃度が上がるので、純水装置でも問題が生じます。純水装置の形式ごとに問題点と、これを予防する方法をご紹介します。
1)薬品再生式イオン交換樹脂純水装置
・問題点その1
原水水質の悪化に気づかず『定体積』※で運転すると、薬品再生操作に入る前に生産水質が悪化する危険性があります。※採水を開始してから終了するまで通水する原水の積算体積量で純水装置の再生時期を定める運転方法
・問題点その2
酸・アルカリによる再生間隔が短くなり、運転員の方の負担が増します。また再生廃液量が増加し、廃水処理装置への負荷が増えます。再生薬品補充の手間も増えます。
・解決方法
純水装置の前段に逆浸透(RO)膜を設置し、イオン交換樹脂塔への負荷を減らします。
詳しくはこちら RO膜で純水装置を効率化「大型再生式純水装置の運転経費削減提案」
2)逆浸透(RO)膜が前段にある純水装置
・問題点
膜の濃縮水側でスケールが発生し、生産水量が低下する危険性があります。
・解決方法
「クリバーター Nシリーズ」でスケールの析出を防止します。
詳しくはこちら RO膜処理の安定化に貢献する水処理薬品を開発
2.2 渇水になると原水に海水が混入しうる場合
海岸に近い場所では、河川水や井戸水に海水が混入することがあります
雨が少ないと雨水が集まる河川の水量が低下し、河川に海水が遡上(塩水遡上)することがあります。
河川水を汲み上げている浄水場では水質基準を満たさなくなるので取水を停止します。この結果、工場、家庭などへの給水制限が始まります。すると、水を確保するために工場などで井戸水の汲み上げが多くなることがあります。ところが井戸が海岸に近いと、汲み上げによって海水が深層地下水に進入する結果、井戸水の塩水化が進みます。
(1) ボイラの場合
塩水化した井水をボイラに供給すると、塩素イオンがボイラ缶体内部を腐食させます。カルシウム、マグネシウムを除去する軟水器では塩素イオンは除去できません。この腐食を未然に防ぐには、逆浸透(RO)膜でイオン類を除去するのが最良です。
(2)冷却塔の場合
熱交換器の腐食が懸念されます。保全策として、 水質監視の「S.sensing Opti」
がお薦めです。
(3)純水製造装置の場合
予防策として原水への依存度を下げられる、再生水供給サービスがお勧めです。
また、原水の前処理として、海水淡水化装置も候補の一つです。
2.3 渇水で水の確保が困難な場合
水の再利用装置を事前に導入するのが最善です
水道水、工業用水、井戸水からの補給が限られてくると、最悪生産停止も覚悟せざるを得ません。影響を最小限に抑えるには、水の再利用が不可欠です。
再生水供給サービスの導入をご検討ください。
3.猛暑になると
冷却塔への水補給量が増えたり、冷凍機の電気代が上がったり、いろいろな問題が出ます
気温が上がると冷却塔からの蒸発量が増えるので、より多くの補給水が必要になります。
こんなとき役に立つのが上の2.1 (2) 1)でご紹介した『水質監視サービスと水質制御』です。
一方、冷凍機の消費電力が増えたり、冷房の効きが悪くなったりします。
しかし、本当に気温が上がっただけでこうなるのでしょうか。
3.1 猛暑に備える、冷却塔水処理
汚れを除去して電気代を減らし、猛暑を乗り切る
電車の空調用熱交換器を清掃したら冷房の効きが良くなった、との事例と同様に、冷凍機の熱交換器もクリタの水処理薬品で汚れを取り除くことにより、熱交換が改善され、電気代を減らせて、冷房の効きが良くなる可能性があります。
『我が工場の場合、果たして効果があるのだろうか?』と気になったら、クリタにご相談ください。冷却水薬品を導入する前に、果たして電気代を削減できるのか、たった1日で調べる方法があります。
熱い夏が来る前に調べてみませんか。
スライムやスケールの汚れを除去できれば、猛暑を乗り切ることができる可能性が大です。
渇水、猛暑が起きてしまってから慌てるよりも、いろいろご紹介した対策について早めのご検討がお勧めです。
※ドリームポリマー、S.sensing Opti、クリバーターは栗田工業の登録商標です。