脱酸素効果の高いボイラ薬品に変更し、さらに復水処理薬品で蒸気質の改善を行いました。徐々に復水中の鉄濃度が低下し、2か月後には0.3 mg/L以下*1 に下がりました。
また、一部の復水回収系統には、復水回収用の中継タンクと、復水送水用の自動制御盤の設備追加を実施し、復水の回収量を上げることができました。復水の熱と水の回収が可能になり、さらに給水水質が良くなったことでボイラのブロー水の量も絞ることに成功しました。
*1 : JIS B 8223:2021:多管式特殊循環ボイラ(小型貫流ボイラ)の給水の基準値
図3 燃料費の変化
図4 上下水使用費の変化
図5 CO2排出費の変化
図6 復水の鉄濃度の推移
(ご参考)
・燃料費削減
給水温度上昇40K×比熱4.186KJ/(kg・K)×ドレン回収量5m3/h÷ 発熱量40.7MJ/Nm3 ×燃料費100円/Nm3
×運転時間3,600h/年÷ボイラ効率98%≒750万円/年
・上下水使用量削減
ドレン量5t/h × 3,600h/年 = 18,000 t/年
・節水によるメリット
削減した上下水使用量18,000 t/年 ×上下水費用280円/t≒500万円/年
・CO2排出量削減
給水温度上昇40K×比熱4.186KJ/(kg・K)×ドレン回収量5m3/h÷ 発熱量40.7MJ/ Nm3
×CO2発生係数2.31kgCO2/Nm3× 運転時間3,600h/年≒171t-CO2/年
・投資回収期間:(設備費+工事費)÷(燃料費+節水費-薬品費用)=(500+900)÷(750+500-100) ≒1.2年
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